モモちゃんとのお別れ
「えん」のおばあちゃん猫、モモちゃんが
昨日、天国へ旅立ちました。

「モモちゃん」と私は、出会う前から夢で逢っていた、という
ちょっと不思議な関係でした。
13年前、透析をしながら太志を妊娠した私は、福岡県の
病院に長期入院中でした。
ある晩、夢を見ました。上五島の自宅で、猫と暮らしているのです。
その猫のことを、私は「モモちゃん」と呼んでいました。
なぜ「モモちゃん」だったのかは、すぐに分かりました。
当時夢中になって読んでいた本が、ミヒャエル・エンデ作の「モモ」
だったからです。
夢から覚めて、上五島の主人に電話し、夢の内容を話すと、
「今まさに、ここに猫が来ていて、うちに迎え入れたいと思ってる」と
主人。二人でびっくりし、我が家の一員になってもらうことを即決。
もちろん名前は「モモ」になりました。

太志が3歳になるまで暮らしていた古い家では、
たくさんのネズミに悩まされていましたが、
若いころのモモちゃんはネズミを捕まえるのが上手で、
大活躍してくれました。
一度出産も経験したモモちゃんの息子の名前は「ベッポ」
(写真中央)名前の由来は・・ミヒャエル・エンデの「モモ」を
読んだことのある方は、すぐに分かりますね!

13歳になり、今年の夏ごろから少しづつ足腰が
弱ってきていて、心配していました。
亡くなる4か月前には、今まで一度も無かったことですが、
若い猫ちゃんを連れてきて、一緒にご飯をおねだりしたり、
その子と一緒にお昼寝したり。
今思えば、自分の最後が分かっていて、うちへ来なさい、と
連れてきてくれたのかな・・。
最後は、お風呂沸かしのかまどの中の、
温かい灰の上で、眠るように亡くなっていました。
モモちゃんのお気に入りの場所でした。
キャンプの子どもたちや、お客さまや、息子や留学生や・・
みんなに可愛がられたモモちゃん。


モモちゃんは、私の大好きな金柑の木の下で
眠っています。
命はいろんなカタチで巡っている。そう思っています。
土に還って、いつかまた、新たな命の芽吹きがあることを、
祈っています。
これまで長い間、モモちゃんを可愛がってくださった皆様、
ありがとうございました。
今日一日でも、一瞬でも、モモちゃんのことを
想ってくだされば嬉しいです。
