タンカー船事故への対処について

先日お伝えした「タンカー船事故による重油等の流出」についてですが、
その後も五島近海に直接的な影響は見られず、「ひとまずは安堵」
している毎日です。 そんな中、ここ数日で動きがありましたので、
かなり長くなりますが、今回はそれをお伝えしたいと思います。
重油もコンデンセートも目視することができる物質ですが、「五島の海は
本当に大丈夫」という確証を得るため、また実質的な被害や風評被害に
対応するためにも、まずは水質を検査できればと、「計量証明事業所」に
海水の水質検査について問い合わせてみました。見積もりを取った
ところ、一度に20万円前後の費用がかかることが分かり、この島の
他の製塩業者さんとも相談したりしましたが、最終的には新上五島町
役場に相談をしてみようと思うに至り、一昨日の木曜午前11時ころ、
石田副町長さんに電話で相談したところ、まず以下に記したような
回答をいただきました。
〇まだ影響が五島から遠く離れたところでしかみられない現時点では、
役場が水質検査を実施するのは難しいと思う、、、ということ
〇町役場で年に4回以上、海水の水質検査を実施していて、その結果は
見せることができる、、、ということ
〇ただ、「油の流出」といった事態を想定して行っている訳ではない
ので、今回の場合その検査では不十分と思われる、、、ということ
〇この島にある「上五島国家石油備蓄基地」が毎月、海水の水質検査を
行っていて、そこでは検査項目に「油」も含まれる。そのデータを
一般に公開できるかどうか分からないので私(副町長)が問い合わ
せてみる、、、
ということになり、いったん電話を切りました。そしてその日の午後、
副町長さんから電話があり、備蓄基地が行った検査結果のデータを、
(正式に情報開示請求をしたわけではないので)広く公開はできない
けど閲覧は可能ですとの回答をいただき、データでは現在のところ
タンカー船事故の影響は五島にはないだろうというお答えもいただき
ました。それら資料を郵便で送るとも言っていただいたのですが、
電話だけでのやり取りでは失礼であるし、お忙しい中で迅速に対応して
いただいたお礼も述べたかったので、直接役場へ伺ってそれらのデータ
や資料をいただき、今後についてのお話などもして帰ってきました。
上五島には「世界初の洋上石油備蓄基地」という特殊な要件があり、
今回のケースではそのお陰で海水のデータを見ることができましたし、
今後もそこでの検査に異常があれば、町役場には必ず情報・連絡が
入ることになっていると聞くこともできましたので、現段階として、
僕がやれること、知っておきたいことは、知ることができたのかなと
思っています。そして、『島の基幹産業の漁業はもちろん、製塩業者さん
にとっても「五島の海はきれい」という事実・イメージは生命線である
ので、町役場としてもできることはなんでもやっていきたい』という
お言葉を副町長さんから言っていただきました。
一個人からの突然の電話であるにもかかわらず、迅速に丁寧に対応
してくださった石田副町長さんをはじめ、関係各課の皆さんには本当に
感謝していますし、それだけ高く関心を持ってくれているのだと、
とても嬉しくも思いました。
魅力あふれる島「上五島」を、もっともっといい島、元気な島に、
みんなでしていきたいです。
そしてきれいな海、命の海を、少しでも良い状態で次世代に残し、
手渡したいです。
以上、長くなりましたが報告まで。
